Slingshotrifle

果樹農家の敵、ムクドリの撃退と駆除方法

ムクドリ

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ムクドリ

日本全国1年中、田畑や街路樹、電線などの身近な場所で見ることができるムクドリ。スズメと同じく雑食性のムクドリは、田んぼや畑に被害を与える害虫も食べていたことから、かつては益鳥として知られていました。しかし、次第に農家への食害が深刻化していき、それに伴い群れでの行動による糞や鳴き声等の騒音被害も増えて行き、現在では害鳥として位置づけられているのがムクドリになります。

被害件数で言えば減少傾向にあるものの、年々被害は深刻化しているため、その被害に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ムクドリの駆除方法について徹底解説していきます。この記事を参考に、正しい知識を身に付けたうえで的確な駆除を行うようにしましょう。

鳥獣保護管理法について

鳥獣保護管理法

引用元:https://gooddo.jp/magazine/animal_protection/15648/

ムクドリの捕獲・処分については、動物の生態系を守るための法律「鳥獣保護管理法」で原則禁止されています。

狩猟期間以外で駆除するためには行政機関に有害獣の駆除許可を得る必要があり、許可なく捕獲・処分した場合は「1年以下の懲役、または100万円以下の罰金」に課せられます。

一般的に狩猟を行うには免許が必要と思われていますが、実は鳥獣保護法には狩猟免許を必要としない例外が設けられています。下記が免許を必要としない鳥獣捕獲のについて明記されている鳥獣保護法の条文です。

鳥獣保護法の第十一条2項イ
法定猟法以外の猟法による狩猟鳥獣の捕獲等
鳥獣保護法の第十一条2項ロ
垣、柵その他これに類するもので囲まれた住宅の敷地内において銃器を使用しないでする狩猟鳥獣の捕獲等

上記の条件に当てはまる場合、狩猟免許なしで合法的に駆除を行うことができます。ただし、鳥類に対しての罠は禁止猟法にあたるため、認められていませんので注意が必要です。法定猟法とは銃、罠、網を使用する方法を指し、それ以外の毒、爆発物を使用する危険猟法や弓矢、トリモチなどの禁止猟法に該当しない方法で鳥類の捕獲を行うことを一般的に自由猟法と呼びます。個人でカラスの駆除や鳩の駆除を行う際も、この自由猟法に該当する方法で駆除を行うことになります。詳しくは自由猟法の記事をご確認ください。

個人でできるムクドリ対策は、第一に「追い払う」、「寄せ付けない」の2つの方法が基本ですが、しつこいムクドリは何度追い払っても戻ってくる事が多いです。よって、法定猟具、自由猟具を使用してご自身での駆除をする必要がある場合も多々あります。法に触れないようくれぐれも気をつけつつ、的確な対処を取るよう心掛けましょう。

ムクドリの特徴

ムクドリというと名前は聞いたことはあるが、実際にどれがムクドリなのか見ただけで瞬時に見分けられる方はそう多くはいないのではないでしょうか。ムクドリの撃退を行うにしろ、ムクドリの駆除を行うにしろ、ムクドリがどういう鳥なのか、まずはムクドリの特徴を理解することが大切です。それではムクドリについて見ていきましょう。

外見と行動範囲

外見の特徴としては、全長が平均24~25センチほどの黒褐色の体に、首から上とおなか周りに白色が混じり、オレンジ色の足とくちばしをしているところでしょう。

日本全国に生息していて、1年中見ることができますが、基本的な生活圏は公園や農耕地など自然が多い場所になります。

集団行動が基本で、夕方になると樹木に集まり大きな声で鳴いていることが多く、それが騒音被害につながることも多々あります。

食性

虫から果樹など、かなり幅広い雑食性になります。ただし、他の鳥類のように生活ゴミを食べることはほとんどないため、そういう面では都会に住む人間への被害は薄いと言えます。しかし、ムクドリは甘い果樹を好んで食害をするため農家の方にとっては非常に厄介な害獣です。

ちなみに、椋(ムク)の木の実を好んで食べるため、椋鳥(ムクドリ)と呼ばれるようになったと言われています。

警戒心

ムクドリはかなり警戒心が強い鳥になります。

また、天敵から身を守るため、人が多くかつ人に触れないようなところをねぐらとする傾向があります。例えば駅前の街路樹はその典型例で、人が多いところに住み着く事で、人への被害も深刻化する傾向にあると言えるでしょう。また、繁殖期は特に警戒心が高くなり、自身の群れのテリトリーに近づく外敵がいる場合、大きな鳴き声を上げ群れ全体に危険を知らせます。ムクドリ対策では、このムクドリの警戒心の高さを逆手にとってムクドリの撃退を行うことになります。

人との関係の変化

まだ農薬が普及していないころ、田畑の虫を食べてくれるムクドリは益鳥でした。農家もムクドリのためにわざと果実を少し残しておき、ムクドリによって果樹を増やすというような関係も築かれていました。しかし、もともとムクドリは山林に生息し、深い山の中では生息できないため、近年急速に進んでいる都市開発による森林伐採等の影響から、ムクドリはその生活圏を侵され、その結果人間の多い都市部に生活圏を移さざるを得なくなりました。その結果、人間へ悪影響を及ぼし始め、今では害鳥と呼ばれるようになってしまったという歴史があります。

ムクドリの習性

ムクドリは外敵から身を守るため、基本的には群れで行動し、多い時には数千羽もの大群で行動します。ムクドリの繁殖期は3~7月でその間はつがいで行動するため、大きな群れは作りません。しかし、繁殖期を終えたムクドリは次第に大きな群れを形成していき11月頃には群れの大きさが最大となります。また、ムクドリは渡りを行う群れと留鳥となる群れがあります。人への被害が顕著になるのは繁殖期の時期で、外壁から侵入して内壁と外壁の間に巣を作ったり、雨戸や、マンションの屋根の内側など、人間との接触がない場所にも巣作る傾向があります。

また、街路樹に集まりやすい理由の一つに、外敵となるカラスやフクロウなどから身を守るために、人が多く、明るい場所に集まる、という事があるようです。

ムクドリの天敵

●カラス

●フクロウ、鷹などの猛禽類

●ヘビ

都市部に生活圏があるムクドリは、これらの天敵に出会う確率も低くなっているため、過ごしやすい環境であるといえるかもしれません。

ムクドリの繁殖時期

繁殖期3月~7月
繁殖回数年1~2回
1回の産卵数4~7個
孵化までの期間約12日
巣立つまでの期間約23日
寿命5~7年

農作物への被害状況

ムクドリによる被害

引用元:https://rescue.epark.jp/columns/gaityou-gaiju/gaityou/1285

前述の通り、ムクドリは時には数百羽以上の群れをなして行動するため、そのまま農地の果実などを食べるた場合には一度の被害はかなり大きくなる傾向にあります。甘い物を好むムクドリは、品種改良を重ねて糖度が高く完成度の高い果物に目がありません。良いものを作れば作るほど被害状況が大きくなりやすくなるという傾向にあると言えるでしょう。サクランボ、ブドウ、桃、柿などの収穫期である6~10月が、1年で最も被害が大きくなるタイミングでもあります。ムクドリは基本的に甘い果樹を選択的に食害する傾向があり、また大群で飛来することから、その被害が大きくなります。糖度が高い幸水、進水などのナシなどはムクドリの被害が特に大きいようです。糖度が高い果物でも食害に合わない果物がショ糖を多く含む果実で、柑橘類は食害をほぼ受けません。令和3年度の調査されている限りでのムクドリの農作物被害は1600万円に上っており、日本の農業発展の阻害要因の一つになっています。

ムクドリによる被害

ムクドリは、農作物以外にも様々な被害をもたらすことがあります。

以下で、その他の被害についても見てみましょう。

ムクドリの鳴き声による騒音

ムクドリは群れで行動する事が多いため、仲間とコミュニケーションをとる方法として、大きな声を出します。
数千羽ものムクドリが一斉に鳴くことで非常に大きな騒音となり、特に夜間や早朝の騒音は近隣住民の睡眠に深刻な弊害をもたらしています。

ムクドリのフンによる汚染や悪臭、ウイルス感染

ムクドリによる各種被害が大きくなる傾向になる一番の理由は群れで行動することによるその数の多さです。生きていれば当然排泄を行うため、その数もあいまって非常に深刻な被害をもたらすことになります。

糞が乾燥するとそこに繁殖する菌はウイルスの媒介となります。それに触れる事で感染症等の深刻な害悪を引き起こすこともあり得ます。また、風に舞う事で知らない間にその飛沫を吸い込んでしまうこともありうるため、糞についてはいかに迅速に処理するかが重要となるでしょう。

もちろん、糞が広がる事で周辺の景観を損ねる上、悪臭の原因もなり得ます。

ムクドリの巣にダニが大量発生

家の軒下や壁面にも巣を作るムクドリですが、そもそも鳥の巣はダニなどの害虫が発生しやすいため、発生してしまった場合には、そのダニは家の中にまで侵入し、人間に対して害悪を与えます。ちなみに、ムクドリの巣は、雛がいる場合には強烈な匂いを発します。

ダニに強烈な匂いと、生活圏の近くにムクドリの巣があるだけで生活することが困難になる可能性がありますので、こちらも早急に対策する必要があります。

ムクドリの駆除方法

前述のように、ムクドリは鳥獣保護管理法で守られているため、狩猟期間以外で許可なく殺傷・捕獲・処分をすることはできませんが、業者に頼む場合高額になることが多く、継続してムクドリの被害にあっているのなら、自身で駆除を行ったほうがコスト的に安く済ますことができます。では、どのように駆除を行えばいいのか効率のいいムクドリの駆除方法を解説していきます。

巣の撤去

巣の撤去は家に巣を作られた場合のケースで、農作物の被害が出ている場合、巣の位置を特定するのが難しくので参考にはならないと思われますが、ムクドリは、春頃になると繁殖期を迎えるため、巣を作りはじめます。ムクドリの巣はダニが発生したり、臭いが発生したりと、人間にとって悪影響を与える要素が詰まっているため、早急に駆除することが必要になります。

以下、ムクドリが巣をつくりやすい場所になるため、参考にしてみてください。

  • 雨戸の内側
  • 各配管
  • 木の中
  • 天井裏
  • 室外機の裏
  • 屋根や外壁のすき間

人間の居住するエリア以外の場所で営巣する場合、竹林や林の中に巣を作ります。ムクドリの行動範囲は20キロに及ぶ場合もあり、食害を受けている場所の近くに巣があるというわけではありません。

毒餌を与える

毒餌の使用は鳥獣保護管理法の禁⽌事項に抵触する違法な駆除方法に当たりますが、各自治体に申請すれば駆除許可が下りる場合があります。具体的には、ランネートDFを混入したジュース等、毒物を混ぜたエサを食べさせる方法があるでしょう。しかしながら、ムクドリは人口の餌よりも自然の餌の方が好む傾向があり、毒餌を食べさせることは容易ではありません。

スリングショット ・スリングライフル

スリングライフル

スリングショットスリングライフルによる直接的な駆除は物理的にムクドリを排除するの確実性が高くおすすめの方法です。スリングショットは練習が必要になりますが、ムクドリならどこに当てても致命傷を負わせる威力があります。国内の他店では米国ブランドのスリングショットファルコンバーネットスリングショットダイアブロのようなフォークが棒状になっている物が販売されていますが、引きが重いわりに威力が弱く扱いずらいのでお勧めはしません。練習するのがめんどくさい、時間がないという方には、スリングライフルをお勧めします。スリングライフルなら練習を必要とせず、精度、射程、威力がスリングショットよりも遥かに高いので確実にムクドリを駆除することができます。

スリングショット、スリングライフルは、鳩の駆除や、猿撃退グッズとしても広く使用されており、害獣の駆除に狩猟免許を必要としない事が農家の方に広く使用されている理由の一つのようです。また、民家が近くにあり銃器が使用できない場所でも使用できるため、そういう意味では銃器よりも使い勝手が良い自由猟具と言えます。ただし、狩猟免許が必要無いと言っても鳥獣保護法の範囲内でのみムクドリの駆除が可能なので、必ず鳥獣保護法は理解しておかなければなりません。こちらのページでスリングライフルを使用する際に必要な鳥獣保護法の知識をまとめているので参考にしてみてください。

網猟

網は法定猟具であるので使用には狩猟免許が必要ですが、例外があります。上述の”鳥獣保護法の第十一条2項ロ”に明記されている通り、住宅の敷地内で柵に囲まれている場合は銃器以外の法定猟具を狩猟免許無しで使用できます。網猟の方法にも突き網、投げ網等、色々と種類がありりますが、カスミ網という種類の網は所持自体を禁止されているのでご注意ください。カスミ網は細い糸で作られ、網を張ったときにたるみが出来るように作られた網の事で、効率という意味では一番良いのですが、その性質上無差別に鳥類を捕獲してしまうため禁止されている猟法です。ヤフーオークションなどでカスミ網が出品されていることがありますが、所持だけで違法なので絶対に購入しないようにしてください。また、販売されている防鳥ネットでもカスミ網とほぼ同様の効果を持つ網も存在するようです。

ムクドリを網で駆除する場合は、無双網の使用が最も効率よく捕獲できる方法です。無双網はエサで獲物を網のある所におびき寄せて、タイミングを見計らい事前に設置した網を倒して捕獲する方法です。場所にもよると思いますが、ムクドリはスズメほど警戒心が高くないので、米ぬかや古米を撒いておけば寄ってきます。この方法なら多数の害鳥を捕獲することができます。ただし、網猟は設置から捕獲まで、コツや技術がいるので簡単にはいきません。

ムクドリの味とレシピ

捕獲したムクドリは美味しいので晩御飯にしてしまいましょう。肉の味は個体差がありますが、鶏肉よりも少し癖がありますが、臭みは強くないため、塩のみで十分に食べることができます。むね肉はキジ鳩と比べてレバー臭さが無いと思います。しかし、ムクドリを狩って食べたという人のブログではレバー臭さが強いというような意見もあるので、個体差の味の違いが大きいのだと思います。小さい鳥なので、骨は叩いて潰して食べてしまうのが良いと思います。個人的には手羽先や唐揚げと同じように、タレに付け込んで片栗粉をまぶして揚げるのが一番おいしく食べることができると思います。ヒヨドリやスズメと比べても味で劣っているという事はないと思うので是非食べてみてください。(ただし、果物を食べている脂の乗ったヒヨドリには勝てませんが、、、)

ムクドリ撃退方法と撃退グッズ

ムクドリ対策の基本は、まず人間は怖いものだと思わせることです。ムクドリは賢い鳥類でもあるため、中途半端な対策では一向に状況は改善しません。徹底的に対策するため、音や光、模型のなどの長期間の効果が望めない対策をメインの対策にそえるべきではありません。防鳥ネットが一番防除効果が高いと言えますが、慣れてしまうとその効果も半減してしまうため、なるべく慣れを生じさせないように、各対策を組み合わせることが必要になってくるでしょう。

ムクドリは非常に賢いため、リスクとリターンを考えて行動することができる鳥類になります。その点から、もし偶然にも近くに魅力的な餌場がある場合には、そちらに誘導する事で容易に撃退できるケースもあります。以下、具体的に撃退グッズを紹介いたします。

防鳥ネット

高い防鳥効果を誇るのが、防鳥ネットで物理的にムクドリを寄せ付けないことです。防鳥ネットはヒヨドリ対策にも使われる方法で防鳥ネットには種類があり、果樹に直接かぶせるタイプと、周りを覆うタイプとあります。果樹に直接かぶせるタイプは管理が容易なのですが、コストが高くなります。一方周りを囲うタイプは育てている果樹が多い場合一本当たりのコストは安くなりますが、覆う際に手間がかかります。また、ネットを構成する糸には一本糸と細い糸をより合わせたより糸があり、一本糸のほうが軽いのですが、より糸のほうが耐久性はあるという違いがあります。さらに、ネットの目の大きさですが、これを目合いと言いますが、これも対象とする害鳥に合わせる必要があります。ムクドリだと、目合いが20~25mm の大きさの物を選ぶようにしましょう。材質はポリプロピレンとポリエチレンがありますが、対候性が高いのはポリエチレンなので、耐用年数で選ぶならポリエチレンのネット一択となります。最後に糸の太さですが、これをデニールという単位で表します。デニールは糸の密度のことで、数値が高ければ高いほど糸密度が高いということになります。防鳥ネットは400デニール程度のものが一般的ですが、防鳥ネットを販売しているサイトで強力、高耐久などと販売されている防鳥ネットは1000デニール程となっております。デニールが高ければ耐久性は増しますが、重くなるので取り回しが大変になるというデメリットもあります。

忌避剤

ムクドリに効果のある忌避剤も市販でたくさん販売されています。手軽なスプレータイプから固形タイプまで種類は様々ありますし、手軽に対策できるという事で人気の対策グッズのひとつになっています。ただし、雨に濡れると効果が薄くなってしまうため、注意が必要です。なお、チラウムを含むキヒゲンR-2フロアブルが、様々ある忌避剤の中で唯一作物に使用可能なため、農作物の被害への対策として忌避剤を使用する方はこちらを使用するようにしましょう。

超音波装置

鳥の鼓膜に響く周波数の音を発する装置を置くだけで効果があり、手軽な対策の一つとして広く害獣対策として知られていますが、鳥は人間と同じく超音波を聞くことができないため、その効果はないと考えられています。鳥が本能的に嫌がる音というのは存在しませんので、あくまで気休め程度の対策になってしまうでしょう。

大型の鳥類の模型

フクロウやタカなど、ムクドリの天敵になる生物の模型を置いておくと、ムクドリが本物と勘違いして寄り付きにくくなります。模型を置いておくだけなので、対策もしやすいでしょう。ただし、ムクドリは知能が高い鳥なので、しばらく置いておくと偽物だと見破られる可能性がありますので、長期間の対策には向かないでしょう。

案山子

フクロウやタカの模型と同じように、人間に似ているほど効果が高いと考えられますが、こちらも偽物だと見破られると効果は薄くなります。風などで動くようにするなど多少動作を加えることで、より人間に近いと思わせることができれば効果が高まるでしょう。

目玉風船

光る物や異様な物体を吊るし、ムクドリをビックリさせることで、一時的な忌避効果はあると考えられます。ただし、そもそもあくまでも一時的なもので、2度目の効果はほとんどないと言えるため、他の対策との併用がいいかと考えられます。

磁石やCDを吊るす

鳥類は方角を認知するために磁場を感じることができるため、その磁場を乱して鳥を惑わせるという意味で、磁力を吊るす対策が知られていますが、効果はほとんどないとの研究結果が出ています。

CDや反射テープを吊るす対策については、目玉風船と同じく、光の反射を嫌う鳥類の習性をついたものとして、巷ではよく見る対策の一つですが、こちらも完全にムクドリの襲来防ぐことはできません。光に慣れてしまった鳥には効果は無くなってしまいます。特に巣を作ろうとしている場所に対しては、その縄張り意識の強さから執拗にその場所にやってきます。

テグス、糸

テグスや糸を果樹の周りに張る方法ですが、カラスには効果がかなり見込めます。ムクドリはカラスより小さく、テグスや糸を見ても忌避する様な動きはしないため、ムクドリには効果があまりないと思われます。

爆音機、スピーカー等の音を発する装置

天敵の鳴き声や、爆発音を流しムクドリを追い払う方法ですが、一時的な効果はあります。しかし、やはり慣れが生じてしまい、害を加えられる恐れがないとわかるとすぐに戻ってきてしまいますし、何より大きな音を伴う方法になるので、近隣住民の迷惑になる可能性も高く、避けたほうがいい対策の一つと言えるでしょう。

ロケット花火

過激な方法ですが、農地ではロケット花火や爆竹など、大きな音を出してムクドリを脅かして、一時的に追い払う方法も行われているようです。人間は恐ろしいものと学習させるには良い方法で、案山子や爆音機との相性が良いです。とはいえ、頻繁にロケット花火を撃たなくてはならないので、手間がかかる方法であるとは言えます。

レーザーポインター

レーザーポインターはカラス対策に使用される撃退グッズの一つですが、ムクドリに対してはそれほど効果は望めません。レーザーポインターを照射されると逃げる個体もいますが、大体のムクドリにおいては効果は全く望めません。紙を焦がして穴をあけられるほどの高出力のレーザーポインターであれば短期的な効果は望めるかもしれませんが、たとえ高出力であっても10メートル以上距離がある場合、ムクドリにダメージを与えることはできないでしょう。ダメージを与えることができない以上、おそらく効果は短期的なものになります。

また、高出力のレーザーは目に入った場合一瞬で失明してしまうので、自身の怪我リスクと、誰かにケガを負わせてしまうリスクが高く、お勧めはできません。購入は国内販売されている法令に準拠しているPSCマークの表示がつけられているものを購入しましょう。

エアガン

頭部に数発当てる事ができれば脳震盪を起させることも可能ですが、動いてるムクドリに頭部をピンポイントで数発当てることは不可能なので、確実な殺傷は難しいでしょう。殺傷を主目的とせず、追い払うという目的であれば、エアガンはコスト的に安く、手間もなく使用できるのでムクドリ撃退グッズとしてはお勧めです。害獣駆除用エアガンのレビューでエアガンについて詳しく記事にしているので、気になる方はご覧になってください。

まとめ

ムクドリの被害は群れで食害をするため大きくなりやすいです。ムクドリ対策では駆除をするのが一番確実です。網を使って駆除を行うには条件が必要ですが、スリングショット、スリングライフルなら狩猟期間中であれば合法的にムクドリを自身で駆除できます。最もムクドリの撃退効果が効果が高いのは防鳥ネットを使用する方法ですが、コスト的に難しい場合他の方法を併用することである程度の撃退効果は見込めます。農家にの方にとってはムクドリの被害は死活問題だと思います、この記事がムクドリ対策の一助になれば幸いです。

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