スリングショットは狩猟用に使えるの?威力ランキングとおすすめはこれ!
スリングショットは狩猟用、的撃ち、護身用、害獣対策と様々な用途に使用できますが、数ある製品の中からどれが自分に一番合っているのか選ぶのは大変です。狩猟用に使うのであればやはり威力が高いスリングショットを使うのがお勧めですが、ゴムが強すぎて全然引けないスリングショットでは使い物になりません。スリングショット初心者の方向けにスリングショットの威力ランキングと、どのスリングショットがお勧めなのかご説明します。
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スリングショット(パチンコ)とは
スリングショットはY字の本体部にゴムを固定し、そのゴムの動力をもって鉄球や矢を放つことができる機能を有した道具のことを指します。別名パチンコとも呼ばれ、威力の弱いものは子供のおもちゃとして販売されています。スリングショットの最大の特徴は単純な構造から来る作成の容易さで、木材とゴムがあれば簡単に作成できてしまいます。そのため威力の高いスリングショットは古くから、狩猟用、害獣対策用、防犯対策用、軍用と利用されてきました。構造が単純な分、威力と精度は使用者に大きく依存するため、使用にはある程度の筋力と、精度を上げるための練習が必要になります。また、ワンピースのウソップが使用している武器もスリングショットで、ファンの中にはワンピースがきっかけでスリングショットを使用し始めた方もいるようです。
スリングショットを狩猟用に使うために必要な威力
スリングショットの威力は初速と球の重さで決まります。初速は使用しているゴムの種類、ゴムの伸び率、ゴムの加速距離、玉の重さ、気温、ゴムを伸ばした状態での保持時間によって大きく変化するため、一概にどのスリングショットが最強なのかは決めることができません。しかしながら、前述の要素の中でゴムの伸び率とゴムの加速距離が一番初速に影響を与えるため、最強のスリングショットとはゴムをしっかりと引くことが出来るスリングショットとなります。つまり、威力を重視するのであればスリングショット自体はどれでもよく、どのゴムを使用するかを重視することになります。
スリングショットの威力を測る上で使用する指標がジュール(J)です。ジュールは次の式で求めることができます”J = 重さ(g) * 初速(m/s) * 初速(m/s) / 2000”。こちらのサイトで簡単にジュールを計算できます。
しかしながら、威力と殺傷力は別で考える必要があります。威力は上記の式で求められますが、殺傷力は弾形状、材質に大きく依存するため単純には比較できません。スリングショットが狩猟用に使えるといっても、イノシシやシカといった大型の獣類をスリングショットで殺傷することは出来ません。獣は総じて分厚い毛皮で体が守られているので、スリングショットが出せる初速と球状の弾の組み合わでは毛皮を突き破ることは出来ないのです。貫通力を出すには速度を上げて球の表面積を小さくするか、弾の形状を銃弾のように先を尖らせて力を一点に集中させるような工夫が必要です。
貫通力が必要とされる大型の獣はスリングショットで殺傷するのは無理ですが、衝撃力を以て小型の獣と鳥類を殺傷することは十分可能です。リスやイタチといった小型の獣類を殺傷するのに必要な威力は9ジュール、鴨、雉、鳩等の鳥類は6ジュール程となっています。ただし、いずれも頭部にヒットさせた場合の値で胴体にヒットした場合は確実に仕留めることはできません。
スリングショットの精度
スリングショットの精度は使用者に大きく依存します。熟練したスリングショットの使い手なら20メートルの距離で5センチほどの的に8割~9割の確率で当てることが可能です。しかしながら、そのレベルまで到達するには何百時間の練習が必要となります。スリングショットの精度を上げるのが難しい理由は弾道が山なりになるためです。狙った距離と実際の標的との距離が1メートル違うだけで、着弾点が上下にずれるため的に当てることが出来なくなります。弾道を直線的に近づけるためには初速を上げることが有効ですが、スリングショットの初速は弾の重さ、使用ゴム、ゴムの加速距離によって決まるため、自身にとってそれらの要素の最適な組み合わせを見つけることが肝要となります。
スリングショットの威力ランキング
実際にどれくらいの威力が出せるのか測ったデータが以下になります。使用した球は10mmスチール球(4.08g)、使用者は成人男性です。
威力ランキング | 製品名 | 初速 m/s | ジュール(J) | 使用ゴム |
---|---|---|---|---|
1位 | slingshotrifle.jp スリングライフル P16ゴム | 97m/s | 19.194 | P16 平ゴム |
2位 | slingshotrifle.jp スリングライフル S3ゴム | 95m/s | 18.411 | S3 スリングショットライフル用丸ゴム |
3位 | 狩猟用合金製スリングショット | 68m/s | 9.433 | スリングショット用平ゴム15cm |
3位 | 狩猟用樹脂製スリングショット | 68m/s | 9.433 | スリングショット用平ゴム15cm |
5位 | simpleshot The Scout XT | 65m/s | 8.619 | 付属ゴム |
6位 | サンダース リストロケットプロX | 61m/s | 7.591 | ブラックマンバ(付属平ゴム) |
7位 | サンダース ファルコン2 | 60m/s | 7.344 | ブラックマンバ(付属平ゴム) |
8位 | バーネット コブラ | 47m/s | 4.506 | 付属丸ゴム(マグナムパワーバンド) |
8位 | バーネットダイアブロプロ | 47m/s | 4.506 | 付属丸ゴム(マグナムパワーバンド) |
9位 | サンダース フォールディングファルコン | 43m/s | 3.772 | 付属丸ゴム |
比較用にエアライフルと装薬銃のジュールも載せておきます。
ジュール(J) | |
プリチャージ式のエアライフル | 45 |
ポンプ式エアライフル エースハンター 5回ポンプ | 19 |
散弾銃4号 1粒 | 12 |
世界最弱の拳銃 Zoraki R1 4.5 | 7.5 |
第1、2位 – 最強のスリングショットはスリングライフル
スリングショットで最も威力が高いのは足でゴムをロードできる銃型スリングショットのスリングライフルになります。平ゴム使用時が19ジュール、丸ゴム使用時が18ジュールとスリングショットの中では1位、2位の威力となっています。その威力は散弾銃よりも高く、エースハンターの5回ポンプと同等です。実猟でのデータでは40メートル先のカモに致命傷を与える威力を有している事は確認済みで、狩猟用として十分な威力を有しているといえます。また、スリングライフルはスコープを搭載することが可能なので、スリングショットよりも精度が高い射撃が可能です。
第3位 – 狩猟用スリングショット(金属製、樹脂製)
ランキング3位、4位は合金製スリングショットと、樹脂製スリングショットです。これらのスリングショットの特徴は引きが軽いのに高い初速が出せる点です。また、両モデルともに取り外し可能な水平器、照準器を搭載しているため、精度を出しやすく、威力だけでなく扱いやすさでもトップクラスのスリングショットと言えるでしょう。
こちらのスリングショットは平ゴムを使用可能な点がおすすめのポイントです。平ゴム仕様のスリングショットは丸ゴムと比べ引きが非常に軽いため筋力のない方でも容易に扱うことがでます。引きが軽いからと言って初速が遅いわけではなく、丸ゴム仕様のスリングショットよりも初速は断然高く、唯一の欠点は耐久性が丸ゴムと比べて低い点ですが、100発程度は問題なく使用できるので、一日に何百回も使用するヘビースリングショットユーザー以外には断然平ゴムタイプのスリングショットがお勧めです。当店で販売しているスリングショットはゴム交換が30秒あれば行えるため、使用中にゴムが切れた場合でもすぐに対応できるので、交換の不便さも感じないと思います。
第4位 – Simpleshot スカウトXT
Simpleshotは米国のメーカーで、北米では有名なスリングショットメーカーです。スカウトXTは初心者にお勧めのスリングショットで、丸ゴムと、平ゴムのOTT、TTFの全てに対応できるスリングショットとなっています。材質は銃器にも使用されるポリカーボネートで出来ており、軽く持ち運びが容易なスリングショットです。ゴム固定部にFlipClipXというシステムを採用しており、ゴムの付け替えが非常に簡単なことも特徴的です。ゴムの引きやすさに対して初速も早くお勧めのスリングショットです。
第5位 – サンダース リストロケットプロX
このスリングショットはアームレストが長く腕全体でスリングショットを支えることができるので安定性が格段に高いことが特徴的です。ただゴムの引きが平ゴムにしては重いため、狙いがぶれる印象があります。ゴムを社外品に変更すると使い勝手がかなりよさそうな感じです。ただ、価格設定がかなり高めなのが気になります。
第6位 – ファルコン2
こちらはアームレストが付いた平ゴム仕様のスリングショットです。ゴムはおそらくリストロケットXと同じものだと思われます。プロXよりアームレストが小さいので、安定性は少しだけ劣ります。ですが、気になる程度のレベルではなく、何よりプロXより畳んだ時に小さくなりかさ張らないので、個人的にはこちらのほうが好きです。ゴムの付け替えも簡単で構造も単純なので頑丈そうです。サンダースのスリングショットで一番の特徴はスリングショット本体へ弾が当たる跳弾を気にしなくてよいことです。そういった意味では初心者にお勧めのスリングショットだといえます。
第7、8位 – バーネットダイアブロ、コブラ、ファルコン
スリングショットファルコン、バーネットスリングショットダイアブロ、コブラのスリングショットは防犯用品店でよく見る人気商品ですが、ゴムの引きが重すぎて狩猟用に使用するには向いていないと思います。引くには引けますが、腕が震えるほど力を入れなければならないので、正確な射撃を行うのはしっかり筋肉がある人以外無理だと思います。米国メーカーが作っている防犯用の製品なので日本人の体格で扱うのは難しいのかもしれません。また、実猟で獲物との接近限界距離が約20メートルと考えると、標的に当たる頃には獲物を殺傷するのに十分な威力を失っていると思われます。また、初速が遅いという事はそれだけ弾道が山なりになるということなので、標的に命中させることが格段に難しくなります。しかし、一番弱いファルコンですら時速170キロで鉄球を飛ばす能力があり、人に当たれば怪我は確実にする威力を有しているので、防犯として使用するのであれば十分な威力を持っていると言えるでしょう。
スリングショットの威力と殺傷力
スリングライフルの威力は拳銃、散弾銃4号弾1粒よりも高く、ジュールだけを見ればかなり強そうなイメージが湧きますが、ジュールは衝撃力を表すもので殺傷力とは別物です。野球選手が投げる150km/hの野球ボールのジュールが120ジュール程度となっており、物体の硬さ、大きさ、形状が殺傷力、貫通力を決める要因なので、拳銃より威力が強いからと言って殺傷力も高いというわけではありません。しかし、スリングライフルは20メートル先のスチール缶を簡単に貫通する威力を持っているので、当たり所が悪ければ大怪我をさせてしまう可能性があり非常に危険です。もっと詳しくスリングショットの弾と威力について知りたい方は、「スリングショットの玉はどれがお勧め」の記事でまとめてあるので、ご覧になってみてください。
スリングショットの威力を決めるゴムの種類
スリングショットに使われるゴムは丸ゴム(チューブゴム)と平ゴムの2種類があります。材質はラテックスかシリコンゴムが主流です。初心者の方が初めてスリングショットを使う場合、平ゴムをお勧めします。丸ゴムは耐久力が高く、長く使用することができますが、引きが重いため、ある程度筋力のある方でないと扱いが難しいです。一方、平ゴムは引きが軽く初速も丸ゴムより速く、性能の面では平ゴムが圧倒的に優れています。ただ、平ゴムの耐久性は低く、ゴム交換を頻繁に行わなければならない欠点があります。
引くのが重ければ重いほど初速が出そうと考えてしまいますが、実際は引く力と初速にはそれほど相関関係は無く、玉の重さに対してゴムが合っているか、伸び率やゴムの細さといった物が最適化されているが初速(威力)を決定づける要因になります。ファルコンやコブラといった丸ゴムを使用しているスリングショットが”ハイパワー”などと宣伝されていますが、上記のデータで実際の威力は平ゴムを使用しているスリングショットのほうが高いことがわかります。
スリングショット比較
スリングショットは形状、オプション、ゴム装着位置の違いといった様々な種類があります。これらの違いを比較しながら見ていきましょう。スリングショットの価格比較をスリングショット販売店比較の記事で行ったので、価格で決めたい方はそちらの記事をご覧ください。また、スリングショットについてのすべての知識をこちらのスリングショットの基礎知識のページでまとめてあるので参考にしてみてください。
フォークの違い
スリングショットのゴムを装着するY字の部分をフォークといいますが、スリングショットによってこの形状が異なります。丸ゴムを装着するタイプの中にはこの部分が棒状になっており、比較的フォークが広く深く作られているのが特徴的です。このタイプのフォークを使用しているスリングショットは球がフォークに当たることはないので、跳弾の危険がなく一番安全なスリングショットといえるでしょう。しかし、このタイプは専用品のゴムしか使えないものが多く、ゴム自体の価格が高いので、ランニングコストは割高になります。
棒状ではなく丸ゴムはめ込んでを固定するようなタイプのフォークもあります。こちらのタイプはゴムの種類が豊富で、付け替えも簡単なので、よほどの理由がない限りこちらのタイプのほうがよいでしょう。
一方、フォーク形状にさほど違いはありませんが、平ゴムを装着できるタイプは平ゴムを挟み込んで装着するタイプが主流となっています。
スリングショットの大きさ、フォークの広さと長さの影響について
フォークの長さや広さが初速に与える影響はほとんど無視できるレベルなので、スリングショットの大きさは自分の手に合うものを選ぶべきです。大きな球を使う場合はフォークが長いほうがスリングショットに球が当たる危険性が低くなるので、長めの物を選ぶべきです。フォークの長さに対して1/3以下に球の大きさがなっていれば、この危険性はかなり低くなります。しかし、フォークが長ければ長いほど、てこの原理で手にかかる負荷が増えます。広さに関しては広ければ広いほど*アンカーポイントが高くなります。
*常に一定の引きを行うために体の一部に設定するポイントのこと。例えば、手のポジションを常に一定にするためにゴムを引いた際に親指を口元に触れる位置で固定する、頬骨で固定する等、自分が固定しやすく毎回同じ場所に手を持ってくる位置。
スリングショットの材質比較
スリングショットの材質は大きく分けてスチール鋼、樹脂、木製の3種類があります。スチール製のものは重く、耐久性がありミスショットでフォーク部分を撃っても壊れません。平均的な値段も一番高いのがこの材質のスリングショットになります。樹脂製は耐久性はそこそこあり、軽く持ち運びに邪魔にならないのが特徴です。樹脂製は基本的に安価です。木製は昔ながらのパチンコといった見た目のものが多く、ゴムの取り付けも自分で縛って固定する必要があるため、スリングショット上級者向けの材質となります。
アームレストが付いたタイプ
アームレストがついているタイプは、手だけではなく腕でもスリングショットを支えられるのでゴムを引いた時の安定性が違います。丸ゴムを使用する場合はアームレストが無いものを選ばないほうが無難でしょう。平ゴムを使用する場合、厚みのあるゴムを使用するときやフォークが長いもの以外であれば、アームレストがなくても問題ありません。アームレストがある場合どうしてもかさばるので、アームレスト無しのスリングショットに携行性の点で軍配が上がります。
レーザーやアイサイトが付いたタイプ
中華製のスリングショットで多いのが、オプションでレーザーポインターや、アイサイトが取り付けられている物です。一見狙いをつけるのに役立ちそうなこれらの装備ですが、レーザーポインターは全く使い物になりません。狙いをつけるのに邪魔になるだけでなく、そもそもスリングショットの弾道は直線ではなく山なりなので、ポインターで狙ってもその場所に球を当てることはできません。
メカニカルスリングショット
見た目は良いこちらのタイプ、実はバネはまったく意味を成しません。このタイプのスリングショットは実用性ではなく、見た目だけを追求したタイプといっても良いでしょう。狩猟用、護身用に使うのであればこのタイプは避けたほうが無難です。価格も無駄な部品が多いのでかなり割高になっています。
スリングショット狩猟用のおすすめは?
狩猟用であれば有名ブランドのファルコンリストロケットプロのように平ゴムが使えてアームレストが付いているものも良いですが、草むらや山道を歩く場合、携帯性が悪いためお勧めできません。また価格も高いのがマイナスです。2000~3000円程度のスリングショットでも十分実用できるので、以下のポイントを満たすスリングショットを選んでみてください。
- 耐久性の高いスチール製のもの
- 平ゴムが使用できるもの
- 初心者にはアイサイトが付いた物
スリングショットの用途によりますが、狩猟用に使われるのであれば耐久性が高い物のほうが良いので、材質はスチール鋼の一択でしょう。引きが軽く初速の早い平ゴムは、狙いをつけやすく威力も出るので、丸ゴムではなく平ゴムを選ぶようにしましょう。最初のうちはどこに飛んでいくのか見当がつかないので、アイサイトがついているタイプの物から始めるのがいいでしょう。アイサイト付きの物は自分のフォームを常に一定にする練習に役立ちます。
害獣を駆除ではなく追い払うのに使用する場合、耐久性の高い丸ゴムが使えるスリングショットのほうが良いかも知れません。害獣対策用スリングショットの場合はファルコンなどのアームレスト付きのタイプや、アマゾンで売られている中華製のアームレストがついているタイプがおすすめです。スリングショット以外で鳥類の害獣を追い払いたい場合はカラスにレーザーポインターは効くのか?の記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。
スリングショットを狩猟用に使うにはある程度の練習が必要です。人によりますが、狩猟に使えるレベルまでに到達するには30時間~80時間は練習に費やす必要があります。そんな練習をするのはめんどくさい、もっと手軽に狩猟に行きたいと考えている方にはスリングライフルをおすすめします。スリングライフルはスコープが使えるのでゼロインをしてしまえば練習不要で標的に弾を当てることができます。射程も威力もスリングショットの中では最強なので、スリングショットから狩猟を始めた方からは好評の声をいただいております。
スリングショットでの狩猟は法的に可能なの?
スリングショットを使用しての狩猟は威力としては十分可能なことはご説明しましたが、法的にどうなのか?と疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。野生動物は鳥獣保護法によって守られており、勝手に獣を捕獲や殺傷することはこの法律に触れることになります。一般的に狩猟は狩猟免許が必要と考えられていますが、例外があり、スリングショットでの狩猟はその例外に当てはまるため、免許や登録を行わずに狩猟(鳥獣の捕獲)を行うことが法的に認められています。スリングショットで狩猟を始めようと考えている方は自由猟具のスリングショットでの狩猟(自由猟法のすゝめ)の記事をご確認ください。自由猟に関する全ての知識、実際にスリングショットで鴨猟を行うまでの流れと必要な技術を説明しています。
スリングショットで捕獲可能な鳥獣類
上述で説明いたしましたが、スリングショットを使用して狩猟を行うことは鳥獣保護法を順守している限り法的に問題ありません。ではどういった鳥獣類を捕獲できるのでしょうか?
鳥類全般
スリングショットの威力で鳥類は問題なく殺傷できます。スリングショットを用いてのハト、カラス、ヒヨドリといった害獣駆除、狩猟は狩猟免許無しで行える唯一の方法ではないでしょうか。事実、ハトの駆除やヒヨドリ、ムクドリ、カラス等の害獣対策にスリングショットを使用している農業従事者の方が多数いらっしゃいます。ハトやムクドリといった中型の鳥類だけでなく大型の狩猟鳥類であるマガモやカルガモも頭部、頸部に当てることができれば問題なく狩ることが可能です。カラスやカモといった大型の鳥類は風切り羽が固いので、胴体を狙って心臓を撃ち抜くといった方法はスリングショットでは難しいのが現状です。ただしそれ以外、例えば羽の付け根の部分や後部の風切り羽で守られていない部分から胴体を貫通して心臓を狙うことは、威力がある程度あるスリングショットを使用すればでは可能です。
小型の獣類
獣類は毛皮が厚いためスリングショットでは毛皮を貫通できません。しかし、小型のイタチ、ウサギといった獣類の頭部に当てることができれば脳震盪、頭蓋骨破壊により捕獲が可能です。使用する球は貫通力より衝撃力を重視した12ミリ程の弾がおすすめです。ハクビシン、タヌキ、キツネといった中型の獣になると頭部に当てても致命傷にならず殺傷は不可です。追い払い程度であれば胴体に当てても十分に効果を上げることができるので、そういった意味でスリングショット使用の意義はあるでしょう。
スリングショットの危険性
スリングショットは武器として認識されているため、理由もなくポケットなどに入れ携帯していた場合軽犯罪法に触れることになります。使用する際は、自身の敷地内で使用するか、害獣追い払い、的撃ち、狩猟用などに使用する場合、職務質問を受けても説明できるよう、補足用に書類や使用目的に沿った他の道具を携帯するようにした方が良いでしょう。過去の判例を見る限り、防犯用に購入を検討している方はスリングショットの携帯は正当な理由と認められませんのでご注意ください。
スリングショットの威力は上述の通り、人体に当たれば大けがをするほどの威力を有しています。スリングショットでのケガで一番多いのが跳弾によるものです。ご使用時は的の後ろに弾が跳ね返るような固い物が無いよう気を付けるようにしてください。また、万が一跳弾してしまった場合でも目を保護できるよう、ゴーグルを着用するようにすると安全です。
自分が使っているスリングショットがどれくらいの威力なのか気になっていましたが、この記事で知ることができました。
害鳥追い払いようにレーザーポインター、スリングショットと試しましたが、レーザーはカラスに使用するとその時は逃げますが、またすぐに戻ってきてしまいました。スリングショットで追い払うにも中々当たらない(練習不足ですね、、、)今使ってるのは丸ゴムタイプなので平ゴムに変えて頑張ってみようと思います。