Slingshotrifle

スリングショットライフル

スリングショットファルコンのレビュー

スリングショットでの的撃ち、害獣対策、狩猟用等、と様々な用途がありますが、一口にスリングショットといっても色々なメーカーがいろいろな種類のスリングショットを販売しており、どれを選べばいいかわからないかと思います。この記事ではスリングショットの中で人気があるファルコンについて、使い勝手、命中精度、価格など購入するにあたって気になる情報をまとめました。

スリングショットファルコンの歴史

スリングショットは1900年以上前から存在し、最古の軍用のスリングショットはローマで使用されていた証拠が発掘されています。1948年に世界で初めてWham-Oという会社がスリングショトを販売し、そのコンセプトを元に、Howard Ellenburghが現在のスリングショットの原型を開発しました。

スリングショットファルコンシリーズを生産しているのはSaunder’s archeryというメーカーです。その歴史は古く、1954年にスリングショットの発明者であるHoward Ellenburghと共にWrist Rocketというスリングショットの販売から始まります。その後、Saundersは独自のデザインのスリングショットをデザイン、販売を始め、Howard EllenburghはTrumarkというスリングショットメーカーを立ち上げました。

スリングショットファルコンの種類

現在Saundersが販売しているスリングショットは8種類あり、ファルコンの名前が付いているのは3種類あります。

ファルコン

フォールディングファルコン

Saunders初期モデルSR7の次に開発されたのがフォールディングファルコンで、その特徴は従来なかったハンドガードを搭載した点と折り畳み機能を搭載した点です。これにより、携帯性、安全性が劇的に向上しました。また、従来のスリングショットは平ゴムが一般的でしたが耐久力の高い丸ゴムを使用したのも当時は革新的でした。

ファルコン2

ファルコン2

ファルコンの携帯性、安全といった特徴を受け継ぎ開発されたのがファルコン2です。その大きな特徴は丸ゴムから平ゴムへの回帰です。丸ゴムは耐久性は高いのですが引きが重く精度も平ゴムと比べると落ちます。ファルコン2では二枚重ねにしたテーパー平ゴムを採用することにより耐久性を確保しつつ平ゴム本来の高初速を実現したモデルです。

ファルコンX

スリングショットファルコンX

 

ファルコンシリーズの特徴を全て継承したファルコンシリーズの最新作がファルコンXです。ファルコンXは人口工学に基づき握りやすいグリップを搭載し、ファルコン2よりも安定した射撃が可能になりました。また、標準装備の弾受けがファルコンXよりも軽く、弾を挟み込みやすい形状に変更となりました。

スリングショットファルコンの精度

スリングショットファルコンシリーズの精度はどの程度のものなのか、実際に使用した感想ですが、丸ゴムを使用しているフォールディングファルコンの精度はファルコン2、ファルコンXと比べ低い印象を受けました。原因はその引きの重さで、引くのにかなりの力が必要なため、腕が震えて狙いが狂います。日本人の成人男性の平均的な体格の方ではファールディングファルコンを使いこなすのは難しい印象を受けました。

ファルコン2、ファルコンXは15メートルの距離で10センチの的に6割の確率で当てることができました。私が普段使用している平ゴム仕様のスリングショットだと8割程度の命中精度が出るので、ファルコンシリーズの命中精度は低めな印象です。原因はやはり引きの重さです。ファルコン2、ファルコンXは2枚重ねのゴムを使用していますが、二枚重ねの分引きが重く、よく狙って撃つのが難しかったです。

スリングショットファルコンの威力

スリングショットファルコンの威力が強いという紹介ブログや、スリング ショット 通販店の宣伝を見ますが、実際の威力を計測するには初速の計算が必要となります。しかしながら、ファルコンの初速がどれくらいなのか実際に測った方の情報が存在しなかったので、自身で計ってみる事にしました。使用した球は10ミリスチール球、重さ4.08グラム、外気温19度、片腕を伸ばし、弾受けを頬骨まで引いた状態で発射した場合の数値です。

フォールディングファルコンの威力

フォールディングファルコンの威力は10ミリのスチール球を使用した場合初速48m/sで、威力は4.7ジュールです。4.7ジュール程度ですとギリギリスチール缶を貫通できる程の威力です。これはスリングショットの威力の中では弱い部類に入ります。スリングショットの威力はゴムの引き長さ、使用しているゴムの種類、引いた時の外気温、使用した球の重さ等の要素で決まりますが、平ゴムと丸ゴムを比較した場合、丸ゴムの初速は平ゴムと比べ2~3割遅くなる傾向があります。スリングショットフォールディングファルコンは丸ゴム仕様のため、威力という点では最弱と言えます。

ファルコン2の威力

フォールディングファルコン2の威力は7.3ジュール、初速60m/sでした。ファルコンシリーズを販売しているSaunder’s archeryの平ゴムは3種類あり、ファルコン2で標準装備されているゴムはBlack Mambaというゴムになります。初速はそこそこ出ていると思いますが、二枚重ねにしている分引きが重く、引きに対しての初速が他のスリングショットと比べ遅い、というのが測ってみた感想です。7.3ジュールの威力が出ているので、カモを殺傷することが可能で、狩猟用として使用可能と思われます。

ファルコンXの威力

フォールディングファルコンXの威力は7.5ジュールで初速は61m/sでした、ファルコンXはファルコン2と同じBlack Mambaを使用していますが、弾受けが若干軽い物を使用しているため初速がファルコン2よりも速くなっているようです。威力という面ではファルコンXもファルコン2もさほど違いがありませんが、ファルコンXの方がグリップが握りやすく、安定性がファルコン2よりも高い印象を受けました。

ファルコンで使えるゴム

フォールディングファルコンのゴムは丸ゴム以外使用できません。Saunder’s archeryが販売している丸ゴムは1種類のみなので、ゴムを変更して威力を上げるということは出来ません。ファルコン2,ファルコンXが使用できる平ゴムは3種類あり、標準装備のBlack Mamba、他に天然ゴム仕様のTNT、耐久力、威力を極限まで高めたThe Strykerというゴムがあります。天然ゴムを使用しているTNTが最も初速が速くなるゴムですが、天然ゴムの性質上光に弱く、耐久性が高くはありません。The Strykerのゴムの厚みは0.8ミリ、Black Mambaの厚みが0.6ミリとなっており、The StrykerはBlack Mambaよりも厚く、引きが重いゴムとなっています。その分威力が上がるはずなのですが、Black Mambaでさえ引くのが精いっぱいという感じなので、The Strykerの使用はお勧めしません。

ファルコンのゴム交換について

丸ゴムタイプのファルコンのゴム交換についてですが、ファルコンのゴムはパイプに差し込んで、その上からゴムを被せて固定するという方式を採用しています。このゴム交換が結構厄介で、ゴムが滑らないため簡単には差し込めませんし、かぶせるゴムもゴムが抜けないように小さ目なゴムを被せてあるためゴム交換の時は指先が痛くなります。男性の指の力でも少しずつしか動かせないので、女性ではゴムを交換できないかもしれません。しかし、標準装備のゴムの耐久性は高く2年ほど使っていましたが問題なく使えていました。その後袋に入れて保管していましたが、久しぶりに使おうと見てみると(写真を撮るため)接続部にひびが入りボロボロになっていました。力がかかっている部分からダメになっていくので、ゴムを外して保管しておけば良かったと後悔しています。

ファルコンのサイズ感と握り心地

ファルコンシリーズのサイズは、スリングショットの中ではかなり大きめな部類に入ります。折り畳み可能とはいえ、ポケットに入れて持ち運ぶことはできません。グリップ部の握りは手になじむよう作られてはいますが、グリップ部分に指の形に合わせた凹凸を深めに入れてくれると更にフィット感が増すかなと思います。さらに言えばもう少し柔らかいゴムのような素材でグリップ部分をカバーしてくれると滑りにくくなり、握りやすくなると思います。夏場の暑い時期は汗をかくので、現行の素材では滑る印象があります。

ファルコンのサイズ感 ファルコン折り畳み時 ファルコン前から ファルコン上側写真 ファルコン横 ファルコン裏側

ファルコンは使いやすいの?

スリングショットファルコン

結論から先に言うと、力がある方ならファルコンは使いやすいスリングショットと言えるでしょう。ファルコンシリーズはフォーク(パチンコのY字の部分)の部分が跳弾しないよう細いパイプで作られており、また、手の甲をガードするカバーもついているため、自身で自爆する可能性は非常に低いスリングショットだと思います。折り畳み可能なモデルもあるので携帯性もありますが、折りたたんでもポケットに入るサイズではないのでウエストポーチに入れて携帯するというような方法で移動しなければならず、身軽でいたいという人にはお勧めはできません。とはいえ、ファルコン2、ファルコンXは威力も十分あるため狩猟用スリングショットとして十分に機能を果たせると思います。

ハンドガードについては一度球を誤ってぶつけたことがありますが、割れが発生することもなく手の甲を守ってくれました。リストロックは角度を2~3度深くできれば固定力が上がると思います(外国人の太い腕向けに作られているので、日本人の細腕では若干アームガードのあたりが悪い感じがします)。さらに言えばリストロックの湾曲部のRをもう少し小さくしてくれると腕に当たる面積が増えるためフィット感が増して固定力が上がると思います。また、腕に当たる部分に滑りにくくシリコンのような硬さの素材を使ってくれれば腕に跡が残らなくなるのかなと思います。(長時間使っていると腕に当たっているリストロック部分が痛くなってきます)

しかしながら、ゴムの引きが重いので、一般的な日本人成人男性が使用する場合、腕が震えずに狙いを定められるようになるまで最初に筋トレが必要になります。弓道等をやっていた方を除き、スリングショットのゴムを引く動きで使用する筋肉は普段使う筋肉ではないため、私の場合ただゴムを引いて何秒か腕を固定してというような筋トレを1か月程度続けようやく腕が震えずゴムを引いて固定できるようになりました。そのため、女性がファルコンシリーズを使うのは全くお勧めできません。

サンダース社のスリングショットやバーネット社のスリングショットダイアブロといった有名ブランドは北米を主軸としているためどうしても体格的に劣る日本人では扱いが難しいのかな、というのが素直感想です。どうしてもファルコンシリーズを使用したいという人以外は正直お勧めは出来ません。

当店では、ファルコンシリーズよりも引きが軽く、初速も速く価格も安い平ゴム仕様の狩猟用スリングショットをお勧めしています。

スリングショットファルコンの玉

スリングショットファルコンの販売元がお勧めしているファルコンの玉の大きさは44口径となっており、玉の大きさは10.9mmとなっています。玉の重さ(大きさ)はゴムによって最適な物が決まっています。ゴムの引きが重いものほど重い球を使用するのに適しており、11ミリの玉はスリングショットの玉の中では大きい部類に入ります。この大きさを標準ゴムでお勧めするという事は、ファルコンはゴムの引きが重くなるよう設計されている事がわかります。

スリングショットファルコンのお勧め用途

スリングショットファルコンを使用するとしたら防犯、害獣追い払い等、さほど精密な狙いが必要ない用途に限られると思います。初めてスリングショットを購入する場合、跳弾の危険性がないのでスリングショットはどういうものなのか体験してみたい、という人には良い入門用のスリングショットかもしれませんが、狩猟用、カラス撃退等の害獣駆除にファルコンスリングショットを使用しようと考えている方にはお勧めしません。理由は以下になります。

  • 交換用ゴムが高い
  • ゴムの引きが重いので精度を出すには筋トレが必須
  • スリングショット本体の価格が高め
  • ゴムの引きに対して威力がさほど高くない

ファルコンが購入できる場所

スリングショットは防犯用品、害獣追い払い用品として販売されており、スリングショットファルコンはスリングショットを扱っている店なら大体購入可能です。価格はY字のスリングショットよりも高額で、ファルコンのモデルによりますが4000円~8000円台で購入可能です。「スリングショット販売店比較」の記事でファルコンを販売している通販店のリストと価格比較を行っているので、ぜひ参考にしてみてください。

ファルコン購入時の注意

全体的に品質は良いのですが平ゴム使用のファルコン2、ファルコンXの購入を考えている方は替えゴムの購入を同時に検討したほうが良いと思います。というのも標準装備のブラックマンバはゴムの耐久性は高いものの、弾受けとゴムを繋ぐ接続部分がプラスチックで出来ているため衝撃に弱く、早期に破損するケースが報告されています。海外のフォーラムを覗くとブラックマンバの接続部分がすぐ壊れたという人と全く問題なく使えていると言う人もいるため、ロットの問題であると推測されますが、いずれにしろ消耗品なので、替えゴムの購入は必須といえます。

スリングショットファルコンよりお勧めのスリングショット

スリングショットファルコンは上述した用途によってはお勧めのスリングショットになりますが、精密さを要求される使用には向いていません。またスリングショットで精密射撃を行うには基本的に何十時間かの練習が必要となり、買ってすぐに成果を効果を上げる事はできません。練習時間が無い、腕力に自信がない、もっと威力の高いものが欲しいという方にはスリングライフルをお勧めします。

スリングライフルはスコープを搭載できるので精密な射撃が可能で、ゴムを足でロードできるので腕力も必要なく、足の筋肉でゴムを引けるためスリングショットの4倍ほどの威力を出すことが可能です。サルやカラスなどの害獣被害の対策、ハトの駆除など、近年エアガンに代わり、スリングライフルで対策を講じている方が多数いらっしゃるようで、害獣を自身で駆除できるため、その効果は抜群のようです。

まとめ

スリングショットファルコンを実際に使用した感想や、使い勝手などを説明していきました。安全性という意味ではファルコンは素晴らしいスリングショットだと思います。しかし、腕力が必要になる点を考慮すると、万人が使用できるスリングショットとは言えないと思います。これを機に筋トレを始めようという方にはお勧めしますが、時間が無い、腕力に自信がない方はスリングライフルをお勧めします。

2件のフィードバック

  1. こちらのサイトで色々学習して、何買うか迷った挙げ句、ファルコン2を買いました。
    ブラックマンバという平ゴムですが、初心者にはゴムの引きにかなりの力が要る感じです。
    玉受け(以下ポーチ)がプラスチック製なので、頬に利き手を添えるショートドローの姿勢で
    ホールドしてると指先が痛くなってきます。

    1日20発を目安に8mmのバイオBB弾をペットボトルに向けて撃ってたんですが、
    4日目に使えなくなりました。ポーチとテーパーゴムの接合点は2つある赤いバンド
    の下にあり、ポーチ端のロの字の軸にグルっとゴムを巻き付けて折り返す形で固定されています。
    問題はこのポーチ端の軸です。プラスチック製なので耐久性がなく、真ん中あたりが
    パックリと割れてしまいました。ロ→セ みたいな感じです。

    射出の際にその裂け目からゴムが引っ張り出される感じで、ゴムの端が3mmほど裂けてしまい、
    ゴムがポーチから外れてしまったというケースです。
    よってファルコン2純正の平ゴムであるブラックマンバに関しては、ゴムの耐久性は良いものの、
    貧弱なポーチが先に壊れてしまうので、替えのゴム&ポーチとしてはおすすめできません。
    ちなみにホットボンドで固定と補修を試みましたが、5発程度でゴムが外れてしまう。
    ボンドを厚く盛るとポーチ部分に微妙に傾斜がついてしまい、真っ直ぐ飛ばなくなりました。
    購入段階だと本体のフォークやゴムにだけ目が行きがちですけど、玉受けポーチの品質も重要だと
    初心者ながらに痛感致しました。なかなか難しいですね・・・

    長々と失礼いたしました。

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